理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 1178
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内部障害系理学療法
当院における生活習慣病予防に対する取り組み
―運動種目による運動効果の相違―
*丹羽 義明
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抄録
【目的】当院では平成14年4月より生活習慣病予防プロジェクトに取り組んでいる。運動指導は参加する時間帯により有酸素運動を主運動としたコース(運動指導A)および有酸素運動と転倒予防運動を組み合わせたコース(運動指導B)とに分けられているが、今回2つのコースの運動指導効果の相違について検討したので報告する。
【方法】対象は平成14年4月から平成16年3月までに当院のプロジェクトの主旨に同意し、初回評価時から3ヶ月後の再評価までに平均週3回以上の運動指導参加者を、参加した運動指導コースより運動指導A群14名(男性4名 女性10名 平均年齢57.9±6.8歳)、B群17名(男性1名 女性16名 平均年齢58.3±7.6歳)に群別し抽出した。評価項目は1.体重 2.体脂肪率 3.膝伸展筋力比 4.下肢反応時間 5.予測最大酸素摂取量(酸素摂取量)6.血中中性脂肪値(中性脂肪)で、項目1、2はTANITA社のBODY FAT ANALYZERを用い測定した。項目3は酒井医療株式会社のBIODEX System3を使用し30deg/secで利き足での最大努力による5回の膝伸展より最大トルク値を体重で除したトルク体重比を求めた。項目4は当院にて作成した測定機器を用い、被験者は測定板上でパソコン画面のランダム表示を確認後すばやく跳躍し、画面表示から足底が測定板から離れるまでの時間を測定した。測定は5回行い、最大と最小を除いた3回の平均値を採用した。項目5はCOMBI社のAEROBIHYBRIDPOWER SYSTEMで測定し、酸素摂取量を体重で除した値を求めた。評価は初回参加時と3ヶ月後に施行し、運動は運動指導A、B群共通種目として準備体操、自転車エルゴメーター、トレッドミル歩行を60分から90分間行い、運動指導B群はこれに転倒予防を目的としたバランス・筋力強化運動を加え20分から30分間施行した。なお、有酸素運動の目標心拍数の算出は福岡大学式(138-年齢/2)を用い、解析は初回参加時と3ヶ月後の各測定値を対応のあるt検定を用い分析した。
【結果】運動指導A群は、初回時と3ヶ月後の比較において体重(60.3±9.6kg 58.1±8.5kg P=0.002)、体脂肪率(29.3±7.3% 27.9±7.3% P=0.02)、中性脂肪(95.1±64.8mg/dl 65.4±44.5mg/dl P=0.007)が有意に減少し、酸素摂取量(29.2±6.9ml/kg/min 33.3±6.7ml/kg/min P=0.057)は増加傾向が認められた。運動指導B群は、膝伸展筋力比(1.29±0.27Nm/kg 1.47±0.22Nm/kg P=0.02)が有意に増加し、下肢反応時間(0.593±0.076秒 0.561±0.065秒 P=0.04)、中性脂肪(84.7±26.1mg/dl 52.8±52.4mg/dl P=0.003)は有意に減少、体重(60.3±9.6kg 58.1±8.5kg P=0.09)は減少傾向が認められた。
【考察】今回、転倒予防運動を付加した運動指導群のみに膝伸展筋力比およびバランス能力指標とした下肢反応時間に改善が認められたが、有酸素運動を主運動とした運動指導では運動効果の特異性からバランス能力改善効果の低いことが示された。
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© 2005 日本理学療法士協会
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