理学療法学Supplement
Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: P1-238
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生活環境支援系理学療法
排泄ケアにおける理学療法士の関わり
―障害児(者)に合併した排泄障害の在宅生活支援―
赤池 あらた
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キーワード: 理学療法士, 排泄, 在宅支援
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抄録
【目的】理学療法士の対象者で、排泄障害を合併することは決して珍しくない.また排泄コントロールの是非が、理学療法の施行に支障を齎すこともある.排泄管理で療法が行えなかったり、また中断したりするほか、排泄関連用具の不適応で動作に支障を及ぼす.また排泄は、身体的気質的影響のほかに、精神的影響も多大に受ける.排泄の障害は全身状態にも密接に関係することは、生理学的にも明らかである.排泄および入浴は、運動機能と認知機能を総動員した複雑な工程を経て初めて成立する動作であることから、総合的理学療法が必要となる.従って排泄障害を考えることは、理学療法士が持つべき技能を基礎から確認することであり、生活環境論にまでその専門性は発揮される.本稿の目的は、理学療法士として排泄障害に介入することによる有用性を考えることにより、対象者の総合的アセスメントの必要性を確認することにある.
【方法】対象は、在宅で生活を続ける障害者である.通所支援による実地調査や支援希望内容で排泄障害による課題を抱えた利用者とその家族、および筆者が活動している支援サービスに持ち込まれた排泄相談から、その経過と介入後の変化をまとめた.介入に際しては第三者を交えて支援説明を行った.介入内容に関する公開については、第三者立会いの下でその承諾条件および内容を確認し、承諾を当事者もしくは代理人から承諾を得たもののみとした.
【結果】全例において、介入前は排泄問題に対しての支援に満足していなかった.相談先が判らない、相談しても良いことなのか自信が無い、障害や疾患があるのだから仕方ない等が意見で、中には、それを専門職から言われている例もあった.そのうち一例は、定期的に医師の診察を受けていたにも関わらず、生命的危機に陥る排泄障害を抱えていることがわかり、専門医に繋げた例もあった.
【まとめ】理学療法士が排泄ケアの専門にはならなくても良いとは思うが、基礎的な知識、そしてチームをつくることは必須である.
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© 2009 日本理学療法士協会
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