抄録
近年地域活性化策において、政府の地域活性化重要政策として、地域における食品関連クラスター組織の編成と「地域ブランド商品」の開発が提唱され、全国各地で数多くの成功事例に関する研究報告がされている。なかでも高知県「馬路村ゆず加工品」の事例は際立つ成功事例として周知されており、参考に用いる自治体が多いとされるが、他の地域で地域活性化に至る成果に繋がった事例は極めて少ない。そこで、矢野・那須(2022)で提示された組織間関係による戦略の連続性モデルを用いて、成功メカニズムと再現性向上における課題構造の解明を行い、将来戦略の導出を試みた。