日本口蓋裂学会雑誌
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症例
正中唇裂の3例
山本 真弓稲川 喜一末延 耕作森口 隆彦
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2010 年 35 巻 1 号 p. 65-75

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抄録
当教室において,1995年4月から2009年3月までの14年間に,正中唇裂を3例経験した。内訳は,「真」の正中唇裂の2例と「偽」の正中唇裂1例で,全例に対して手術を施行した。
症例1,2は「真」の正中唇裂で,症例1は,上口唇正中に白唇にわずかにかかる披裂,上唇小帯の2分裂,左鼻孔内のポリープ様突起,鼻背に小腫瘤を認め,症例2は,人中部の陥凹,雛壁状の肥厚と上唇小帯の2分裂,上顎正中部の切痕を認めた。
これらに対して生後5か月目,3か月目に口唇形成術を施行した。
症例3は,DeMyer IV型の「偽」の正中唇裂で,生後7か月目に口唇鼻形成術を施行したが,術後約3か月目に容態が急変し永眠となる。
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© 2010 一般社団法人 日本口蓋裂学会
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