日本口蓋裂学会雑誌
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口唇, 口蓋裂発生に関する実験的研究
II.我々の維持している口唇, 口蓋裂自然発生マウヌ(CL/Fr系マウス)の口唇, 口蓋裂発現率
夏目 長門生川 哲也河合 幹高橋 久英
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1986 年 11 巻 2 号 p. 172-177

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抄録
我々は, 口唇, 口蓋裂を自然発生するマウス系統としてCL/Fr系マウスを維持し, 奇形発現に及ぼす遺伝要因, 胎生環境要因を検索しているが, 本編ではCL/Fr系マウスの当研究室での自然発現率について報告した.
実験に使用した母獣は, 交配翌日に膣栓を碓認しその日を妊娠0日と規定し, CL/Fr系マウスでは胎生15日頃に二次口蓋が閉鎖するため, 胎生18日に母獣を脊椎脱臼して屠殺し, 帝王切開によって胎仔を取り出し観察した.
その結果, 実験に用いた母獣22頭の平均着床数は7.68頭, うち生存胎仔は平均7.23頭で, 口唇, 口蓋裂は25.8%に認められた.
裂型分類では, 口唇裂13頭, 31.7%, 口唇・口蓋裂27頭65.9%, 口蓋裂1頭, 2.4%であった.
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© 一般社団法人 日本口蓋裂学会
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