日本口蓋裂学会雑誌
Online ISSN : 2186-5701
Print ISSN : 0386-5185
ISSN-L : 0386-5185
3 Dimensional Computer Graphic(3DCG)softwareを利用した唇裂患.者の顔面形態の表示法
山下 佳雄重松 正仁鏑木 正紀後藤 昌昭
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 33 巻 1 号 p. 57-63

詳細
抄録

唇裂患者の顔面形態を3次元的にとらえ分析することは,手術法の選択や顎発育の評価に不可欠である.しかしながら従来の顔面石膏模型やコンピュータ上での3D画像は単色の画像で視覚的な情報が少ないため,個人や部位の識別が困難な場合がある.今回,われわれは3 Dimensional computer graphic(3DCG)softwareを利用して唇裂患者の顔面形態を色情報と伴に,コンピュータ上に統合表示することを試みた.
非接触3次元レーザー形状計測装置にて患児の術前顔面石膏模型を計測し,得られた3次元データとデジタルカメラで撮影した顔面写真を,3DCGソフトウェアに取り込み,両データを統合することで,色情報を含めた3次元顔面モデルを構築した.画像のレンダリングにて作製されたモデルは,質感や遠近感を十分に感じ得るものであった.また,コンピュータ上でモデルの移動,回転が可能であり,あらゆる方向からの検索も可能であった.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本口蓋裂学会
前の記事 次の記事
feedback
Top