臨床神経学
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原著
肥厚性硬膜炎の臨床像とステロイド治療法に関する1考察:自験3症例と文献例66症例からの検討
植田 晃広上田 真努香三原 貴照伊藤 信二朝倉 邦彦武藤 多津郎
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2011 年 51 巻 4 号 p. 243-247

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抄録
肥厚性硬膜炎の自験例3症例と,文献例66症例の臨床的特徴と治療反応性を検討した.症状は頭痛が最多で,脳神経障害は視神経,動眼・滑車・外転神経障害の割合が高い.検査所見はCRPあるいは赤沈の上昇例が約95%と高率である.治療法はステロイド使用例が多い.初回平均投与prednisolone(PSL)量は42.7mg/day,平均維持量はPSL 12.4mg/dayであった.再発率は初回ステロイド治療が奏効した例でも43%と高率であった.自己免疫異常を背景とすると考えられる肥厚性硬膜炎では,疾病初期の症状コントロールの難しい症例,治療開始15カ月以内に炎症反応の再上昇する症例,PSL 20mg/day未満での再発が多いことに注意して,PSLの減量はきわめてゆっくり長時間をかけておこなうことが重要と考えられた.
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© 2011 日本神経学会
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