【目的】ウェルニッケ脳症(Wernicke encephalopathy,以下WEと略記)における頭部MRI病変に関して検討を行った.【対象】2008年5月から2022年9月までに当科に入院したWE症例【方法】頭部MRI病変の有無によってMRI陽性群とMRI陰性群と群別した.【結果】WE 26人(男性19人,平均年齢63.9歳),MRI陽性群は19人.MRI陽性群ではビタミンB1値が低く(中央値 10.0 μg/dl vs 29.0 μg/dl, p < 0.001),アルコール依存症(Alcoholism,以下ALと略記)が少なかった(29.4% vs 77.8%, p = 0.025).【結論】WEではALを有する症例では頭部MRI病変の出現頻度が低下することが判明した.
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