2012 年 52 巻 11 号 p. 1148-1150
Signal recognition particle(SRP)に対する自己抗体はこれまで重症,治療抵抗性の筋炎との関連が報告されてきた.しかし,抗SRP抗体陽性ミオパチー(anti-SRP myopathy)の筋病理はリンパ球の細胞浸潤が乏しい壊死性ミオパチーが特徴的であり,筋炎とはことなる疾患概念として捉えるべきである.抗SRP抗体陽性ミオパチーの中には比較的若年で発症し,慢性に経過する症例が存在し,筋ジストロフィーに類似した経過をとる症例がふくまれている.