臨床神経学
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短報
脳深部刺激術後に生じた反復性発話異常に対してペーシングボードが有用であったパーキンソン病の1例
鈴木 淳一郎田中 康博渡辺 宏久伊藤 瑞規梶田 泰一祖父江 元
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2013 年 53 巻 4 号 p. 304-307

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抄録

症例は61歳男性である.49歳時に動作緩慢が出現し,パーキンソン病と診断された.発症7年後に脳深部刺激術を施行後,反復性発話異常が出現,増悪し,会話が困難になり,発症12年後に当科を受診した.声量低下,粗糙性嗄声をみとめ,音のくりかえしが顕著だった.薬物調整,刺激部位や強度の調整,Lee Silverman Voice Treatment®をおこなったが,反復性発話異常は改善しなかった.そこでペーシングボードを導入したところ,改善がえられ,意思疎通が良好になった.ペーシングボードは,パーキンソン病でみとめる反復性発話異常に有用であると思われた.

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© 2013 日本神経学会
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