臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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<Symposium 32> てんかん研究の最前線
高齢者のてんかん
赤松 直樹田中 章浩山野 光彦辻 貞俊
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キーワード: てんかん, 高齢者, 有病率
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2014 年 54 巻 12 号 p. 1146-1147

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抄録
高齢者のてんかんの有病率,診療実態を明らかにすることを目的として調査をおこなった.65歳以上の長期入院患者約738名の調査では,てんかん有病率が11.2%であった.患者70名の大学病院てんかん専門外来での調査では,発作型は複雑部分発作が多く,原因は脳血管障害をはじめとする器質病変が半数であった.器質病変のない側頭葉てんかんが半数を占めた.脳波は66.7%の患者でてんかん性放電をみとめ,診断に有用であった.抗てんかん薬治療で発作が寛解する患者が多く,単剤処方が多くを占めた.
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© 2014 日本神経学会
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