論文ID: cn-001343
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診療実態について,ガイドライン発刊前と発刊4年後に神経内科及び小児神経科専門医を対象としたアンケート調査を行った.ガイドラインは利用頻度の高い情報源として支持され,ガイドライン後ではステロイド治療やリハビリテーション,脊椎変形の定期評価などでより積極的な傾向が見られ,呼吸ケア,栄養管理においては有意差を認めた.希少疾病では高いエビデンスが乏しく有用なガイドラインが作成困難との懸念もあったが,エキスパートの推奨を含むガイドラインは,診療経験の得にくい希少疾病における重要な標準化医療普及のツールであることが確認された.今回の解析結果も参考に改定を行っていく予定である.