論文ID: cn-001636
75歳男性,自宅で転倒しているところを発見された.側頭葉てんかんが既往にありレベチラセタムを内服していた.意識障害,左顔面にミオクローヌスを認めたため,てんかん重積状態と判断した.脳MRI FLAIR・拡散強調画像で右大脳皮質に高信号域,MRAで右中大脳動脈の拡張があり,右中大脳動脈領域の過灌流が示唆された.脳波で右半球性に周期性発射を認めた.意識障害改善後も周期性発射は残存したが,MRI arterial spin labeling(ASL)では過灌流を認めず,非けいれん性てんかん重積状態を逸脱したと判断した.MRI ASLはてんかん重積状態の鑑別に有用だった.