臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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周期性発射が持続した非けいれん性てんかん重積状態の離脱の評価にMRI arterial spin labelingが有用だった1例
斉藤 聡志飯嶋 睦関 美沙吉澤 浩志北川 一夫
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論文ID: cn-001636

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抄録

75歳男性,自宅で転倒しているところを発見された.側頭葉てんかんが既往にありレベチラセタムを内服していた.意識障害,左顔面にミオクローヌスを認めたため,てんかん重積状態と判断した.脳MRI FLAIR・拡散強調画像で右大脳皮質に高信号域,MRAで右中大脳動脈の拡張があり,右中大脳動脈領域の過灌流が示唆された.脳波で右半球性に周期性発射を認めた.意識障害改善後も周期性発射は残存したが,MRI arterial spin labeling(ASL)では過灌流を認めず,非けいれん性てんかん重積状態を逸脱したと判断した.MRI ASLはてんかん重積状態の鑑別に有用だった.

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