臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

長大な頸髄病変を伴う慢性経過の自己免疫性glial fibrillary acidic protein(GFAP)アストロサイトパチーの1例
滑川 将気荻根沢 真也木村 暁夫下畑 享良小宅 睦郎藤田 信也
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: cn-001713

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

症例は,61歳男性.2年前と6か月前に全身けいれん発作を起こし,5ヶ月前からの歩行障害が悪化して入院した.認知機能低下,下肢痙性と体幹失調,自律神経障害を認めた.髄液細胞増多があり,MRIで大脳半卵円中心の点状造影効果を伴う白質病変と長大な頸髄病変を認めた.ステロイドパルス療法で軽快したが2ヶ月後に再燃し,新たに頸髄側索の病変を認めた.髄液の抗glial fibrillary acidic protein(GFAP)α抗体が陽性で,自己免疫性GFAPアストロサイトパチー(GFAP-A)と診断した.GFAP-Aは,亜急性で予後良好の経過が多いとされるが,慢性難治性の経過をたどった.

著者関連情報
© 2022 日本神経学会
feedback
Top