臨床神経学
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著明なびまん性皮下浮腫と嚥下障害を呈した抗nuclear matrix protein 2抗体陽性皮膚炎欠如型皮膚筋炎の2例
高橋 義秋髙宮 資宜市村 裕輝沖山 奈緒子西野 一三森本 展年
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論文ID: cn-001863

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抄録

症例1は68歳女性で,約1ヵ月の経過で悪化した筋力低下,皮下浮腫,嚥下障害と高CK血症で当科入院となった.症例2は78歳女性で,約5ヵ月間で悪化した筋力低下,両肩痛,皮下浮腫,嚥下障害で当科入院となった.2例とも著明なびまん性皮下浮腫と嚥下障害を認め,経腸栄養が必要であった.皮膚所見がなかったが,筋生検でのMxA発現と抗nuclear matrix protein 2(以下NXP-2と略記)抗体陽性の結果から皮膚炎欠如型皮膚筋炎(dermatomyositis sine dermatitis,以下DMSDと略記)と診断した.抗NXP-2抗体は,DMSDとの関連が示されており,浮腫および嚥下障害例が多いと報告されている.皮疹がなくとも,筋炎を疑う症例で皮下浮腫や嚥下障害がめだつ場合は,抗NXP-2抗体を測定すべきである.

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© 2023 日本神経学会

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