臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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アザチオプリンの長期内服中にposterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)を来したと考えられた1例
王 倩楠種田 朝音梅田 能生梅田 麻衣子小宅 睦郎藤田 信也
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-001875

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抄録

症例は57歳女性.16年前より全身性強化症と間質性肺炎に対してアザチオプリン(AZP)を内服していた.某日,右不全麻痺としびれ感が出現した.症状は短時間で消失したが,頭部MRI拡散強調画像とADCマップで右前頭葉に高信号病変を指摘され入院した.病変は,対側前頭頭頂葉と小脳に広がり,経過と画像所見からposterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)を疑いAZPを中止したところ,病変は速やかに消失した.AZPによるPRESは,投与1か月以内に発症すると報告されているが,長期内服後にも発症しうることは,鑑別疾患を考えるうえで重要である.

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© 2023 日本神経学会

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