臨床神経学
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神経筋疾患における生物学的相分離
五十棲 規嘉杉江 和馬森 英一朗
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-001877

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抄録

生物学的相分離とは細胞内でタンパク質などの生体分子が液-液相分離する現象を示す.これまでに相分離性タンパク質の持つ低複雑性ドメインが相分離を駆動し,制御因子によって厳密に相分離が制御されることが分かっている.また,遺伝子異常が原因で相分離を破綻させる因子も見つかっている.以前から多くの神経筋疾患は原因タンパク質が異常な凝集体として蓄積することが知られていた.そして近年,神経筋疾患には相分離性のタンパク質が関わっており,それらの相分離制御に異常が起こることで凝集体を形成することが分かってきた.生物学的相分離はこれまで解明できなかった神経筋疾患の病態発症メカニズムを徐々に明らかにしつつある.

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© 2023 日本神経学会

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