論文ID: cn-001891
HIV感染症でHighly Active Antiretroviral Therapy(HAART)を行っていた58歳男性.急性に左上肢,右下肢麻痺をきたした.MRIで頸髄に異常信号があり,血清抗アクアポリン4抗体陽性で,視神経脊髄炎関連疾患(neuromyelitis optica spectrum disorder,以下NMOSDと略記)と診断した.ステロイドパルス療法,単純血漿交換の効果は限定的でrituximab投与で四肢麻痺が改善した.本邦でHIV感染症後NMOSDにrituximabを投与した報告はない.HIV感染症後NMOSDの難治例にはrituximab投与を検討すべきである.