臨床神経学
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末梢神経障害を合併したBcl2-Associated Athanogene 3BAG3)変異による筋原線維性ミオパチーの1例
長友 理沙樋口 雄二郎武井 潤中村 友紀橋口 昭大髙嶋 博
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-001915

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抄録

末梢神経障害を合併したBAG3変異による筋原線維性ミオパチー(myofibrillar myopathy,以下MFMと略記)の1例を経験したので報告する.症例は19歳の女性で,階段昇降や歩行障害が進行した.神経学的に体幹筋と両下肢遠位筋優位の筋力低下を認め,筋生検で縁取り空胞や不整な筋線維配列を確認した.遺伝子解析でBcl2-Associated Athanogene 3BAG3)の病的ヘテロ接合性変異(p.P209L)が判明し,MFM6と診断した.本症は小児期に発症し心筋症を合併する予後不良の稀なミオパチーであるが,軸索型ニューロパチーを合併し,尖足拘縮,体幹屈筋が弱い特徴がある.若年発症のニューロミオパチーでは本疾患を疑い,遺伝子検査を検討すべきである.

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© 2023 日本神経学会

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