抄録
統合失調症患者55名を対象に、ストループ課題を行い、健常者77名との比較を行った。その結果、個別呈示型ストループ課題を用いた先行研究と異なり、反応時間で干渉が有意であった.また、干渉量は統制群の方が多かった.一方、誤答率については、先行研究と同様、両群で干渉が有意で、かつ、患者群で統制群よりも干渉量が多かった.
さらに、年齢、発症年齢、持続年数、性別、教育歴、IQなどの指標と干渉量の関連を調べ、統合失調症における選択的注意機能と関連する要因について検討した。その結果、年齢,発症年齢、持続年数と干渉量の相関が反応時間で見られ、40歳以上のグループでは中性条件で不一致条件より反応時間が長くなるというように、年齢により一致性の影響が逆であった.
これらの結果は年齢に伴う選択的注意機能の変化を示唆している。