日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p3-025
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ポスター発表
特定項目へのアクセス可能性がソースモニタリングに及ぼす影響
*中山 友則兵藤 宗吉
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抄録
事後に獲得した情報が専攻する情報の記憶を損なうことを事後情報効果という。事後情報効果のパラダイムは出来事の呈示,事後情報の呈示,記憶テストの3段階で構成される。これにより,出来事と事後情報の2つの情報源があり,それぞれの情報源で特定の項目が呈示される。本研究では,それぞれの情報源でのみ呈示された項目を挿入テストで呈示および選択させることにより,特定項目へのアクセス可能性を増加させ,ソースモニタリングに及ぼす影響を検討した。実験の結果,出来事で呈示された項目のアクセス可能性を増加させた場合はソースモニタリングが不正確になる一方,事後情報で呈示された項目のアクセス可能性を増加させた場合はソースモニタリングが正確になった。これは出来事項目の活性化は出来事という情報源へのアクセスが困難であるのに対して,事後情報項目の活性化は事後情報という情報源へのアクセスが容易にできたためであると解釈された。
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© 2007 日本認知心理学会
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