日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第6回大会
セッションID: P2-05
会議情報

ポスター発表2:知覚・認知・身体・運動
スイッチコストによって示される固執パフォーマンスの個人内一貫性の検討
*石井 紀之
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

固執とは先行した行動や思考を反復することである。本研究では、2肢選択課題において先行試行と同じキーによって反応が行われた場合と、異なるキーで反応が行われた場合の反応時間の差(スイッチコスト)を反応固執と定義した。また2種類の2肢選択課題を切り替えながら遂行する場合に生じるスイッチコストをセット固執と定義した。これらのパフォーマンス間の関連、経時的・通状況的一貫性を調べ、認知的特性の個人差指標としての機能性について検討した。再テスト法による固執パフォーマンスの信頼性を調べたところ、反応固執パフォーマンスについては経時的に一貫性のある指標であることが示された。固執を軽減させることが示されている、ポジティブ感情操作条件下での測定を行ったところ、反応固執パフォーマンスは非操作条件下と個人内で一貫した傾向を示した。以上の結果から反応固執パフォーマンスについては信頼性の高い指標であることが示唆された。

著者関連情報
© 2008 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top