日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: P3-7
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有声・無声子音のもつイメージは文字と音声で異なるか?
―有声・無声子音を含む文字・音声を刺激としたGarner's speeded classification―
*平田 佐智子喜多 伸一浮田 潤
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抄録
音韻象徴(phonetic symbolism)とは、音声があるイメージを伴うという現象である。このイメージは共感覚のように、音声が感覚を越えて別の感覚に属するイメージと結びついている可能性が考えられた。そこで有声子音・無声子音を含む文字及び音声と明るさの一致性を、感覚間相互作用の有無を調べるGarner’s speeded classificationを用いて検討した。その結果、刺激が文字で呈示された場合も、音声で呈示された場合も、有声子音は黒色、無声子音は白色と一致する傾向が見られた。これらの結果から、音声の持つイメージは文字で呈示されても音声と同様の一致性がみられることがわかった。よって、文字を刺激とした実験で得られた一致性は、形態象徴(figural symbolism)のみではない可能性が示唆された。
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© 2009 日本認知心理学会
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