日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: P2-1
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事前のソースモニタリング教示が後の判断に及ぼす影響
*中山 友則兵藤 宗吉
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抄録

本研究では事前にソースモニタリング(SM)に関する教示を与えることが,後の判断に及ぼす影響を検討した。SMのためのソースと情報を与えるため,手続きには事後情報効果パラダイムを用いた。スライド写真を呈示後,SM教示を与えてから事後情報を呈示し,最後にSMテストを実施した。教示では,2つの情報源があること,それぞれの情報源でのみ呈示される項目があること,最終的には項目の情報源判断を行うことを伝えた。実験の結果,事後情報でのみ呈示された誤情報項目や,非呈示の項目に対する正答率が教示を与えた場合に増加した。また,教示を与えた場合にはNew判断が多かった。そこで,oldと判断された項目にのみ焦点を当て分析したところ,スライドで呈示された情報も教示を与えた場合に正答率が増加した。これは,教示を与えることで,判断が慎重に行われ,より確実な判断を行うようになることを示していると考えられる。

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© 2009 日本認知心理学会
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