17名の大学生が45個の単語の提示を受けた。単語はひらかな3文字で5種類のフォントのいずれかでで提示した。提示速度は5秒/語であった。実験参加者は各単語から連想する語を口頭で報告した。最初の5語は,連想の練習および初頭性効果のバッファーであり,5種類のフォントすべてを使って提示し,分析から除外した。符号化の24時間後に,40個のターゲット語に40個のディストラクターを混ぜあわせ,ランダムな順序で提示した。ターゲットの半数は符号化時と同じフォントで,残り半数は符号化時に使用したフォントであるが,その語が提示されなかったフォントで提示した。符号化時のリストに「あった」か「なかった」かの判断を求めた。「あった」と答えた場合,さらに符号化時とフォントが同じか否かの判断を求めた。その結果,再認弁別におけるフォント文脈依存効果を見いだした。この結果はICE理論に反している