抄録
本研究では,発話交替の観察・分析を基に作成した発話志向態度モデルを述べる.著者らはこれまでに,人の会話における発話交替の仕組みの解明に取り組み,発話交替の際に会話参加者らは「話したい」「話して欲しい」などの発話志向態度を表情や視線,体の仕草で表現していると考えた.本報告では,発話志向態度が明示的および非明示的な態度から成るとする発話志向態度モデルを説明し,抽象的仕草を表現するキャラクタを述べる.実験により,発話志向態度が明示・非明示ごとに理解されることが得られた.さらに,発話志向態度が明示・非明示表現ごとに人に理解されることを述べる.