抄録
本研究では,無意図的に想起される未来事象について,匂い手がかりと他の手がかりとの比較を行った。その結果,匂い手がかりによって想起された未来事象は,他の手がかりによって想起される未来事象よりも感情喚起度,想起頻度,重要度,鮮明度が低く,快であることがわかった。また,匂い手がかり群では,想起直後から1日以内に実行すべき内容が多かったのに対して,匂い以外手がかり群では,1週間以上半年未満の内容が最も多かった。さらに,想起内容にも手がかりによる違いが見られた。以上の分析から,匂い手がかりによって無意図的に想起される未来事象の独自性の一端が明らかにされた。