日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第13回大会
セッションID: P-2-34
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ポスターセッション2
学習における動機づけの増減に関する素人理論II
―各カテゴリにおける体験度の比率の違いによる検討
押尾 恵吾*山口 剛*加藤 みずき*中川 華林*鈴木 洋介*藤田 哲也
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抄録

本研究は一般の大学生を対象に,動機づけの素人理論について,体験度の比率に違いがみられるカテゴリと,違いのみられないカテゴリを,明確にすることを目的とした。そこで,山口他(2015,認知心,前件発表)で得られた,動機づけの増加における10種類,減少における12種類の各カテゴリにおいて,1~5の体験度でχ2検定を行った。その結果, 1(体験していない)が他のいずれかの体験度よりも統計的に有意に低いと示唆されるカテゴリは,多く見積もっても増加で2つ,減少で3つであり,1が他の体験度よりも低くならなかったカテゴリは,増加で6つ,減少で4つであった。動機づけの増加・減少する場面のどちらにおいても,体験度の高いものばかりが挙げられているわけではなかった。ここから,必ずしも体験が伴わなくても,動機づけの素人理論として報告されるカテゴリがある(e.g., 増加:“目標”,減少:“干渉”)ことがわかった。

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© 2015 日本認知心理学会
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