日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第13回大会
セッションID: P-2-37
会議情報

ポスターセッション2
顔画像の選好判断に他者の数と表情が及ぼす影響
布井 雅人*吉川 左紀子
著者情報
キーワード: 選好, 表情, 他者の数
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

無意味図形の選好判断は、周囲に呈示された4人の顔画像の内で半数が喜び表情であると上昇し、1人でも嫌悪表情を示すと低下することが知られている (布井・吉川, 2014)。本研究では、顔画像を評価対象とした場合の、周囲の顔画像の表情と人数割合の影響について検討した。その結果、周囲の喜び表情によるターゲット顔画像の好意度は上昇しなかった。一方で、4人中1人が嫌悪表情を示すことによってターゲット顔画像の好意度が上昇した。このように、無意味図形を評価対象とした場合と、顔画像を評価対象とした場合で、周辺顔画像の影響が異なった理由として、周辺顔画像とターゲット顔画像の間で対比効果が生じた可能性が考えられる。また、5枚の顔画像が1つの集団として捉えられ、表情の組み合わせから文脈が読み取られていた可能性も考えられる。

著者関連情報
© 2015 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top