日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第13回大会
セッションID: P-2-56
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ポスターセッション2
ガツッと反発・シュッと交差
―オノマトペは交差・反発知覚を決定づける
郷原 皓彦*山田 祐樹*三浦 佳世
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抄録
オノマトペ(擬音語・擬態語)の認知が視覚的運動知覚に及ぼす影響は解明されておらず,その影響はオノマトペ-運動間の時差に基づく情報統合の可否により変わる可能性がある。本研究ではガボールパッチによる交差・反発刺激を用いて,視覚呈示されたオノマトペが知覚的双安定性を持つ視覚運動知覚に及ぼす影響を解明し,オノマトペの呈示時間差により影響が異なるかを検討することを目的とした。オノマトペ刺激として,ガツッ/シュッ/へユッの3条件,呈示時間差として,パッチの重なる500ms前/100ms前/100ms後/500ms後の4条件を設定した。実験の結果,シュッ条件では交差の知覚割合が有意に高く,ガツッ条件では反発の知覚割合が有意に高かった。また,ガツッ条件の影響は100ms前条件で最も強くなった。これより,オノマトペが視覚運動刺激に影響を与え,その影響は時間的近接に基づく情報統合により決まることが示唆された。
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© 2015 日本認知心理学会
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