日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第13回大会
セッションID: O-3-2-1
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口頭発表3-2 日本語セッション6 (注意)
見づらいほうが見つけやすい?
―流暢性が変化検出に及ぼす影響
北神 慎司*石原 尚*池田 賢司*高橋 知世
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抄録

流暢性 (fluency) とは,刺激に対する情報処理の速さや容易さなどの主観的感覚を意味する.また,変化の見落とし (change blindness) とは,各種の変化検出課題において,明らか物理的変化になかなか気付くことができない現象であり,変化の見落としの見落とし(change blindness blindness) とは,自身の変化検出能力を過大視する現象である.本研究では,フリッカーパラダイムを用いて,画像のコントラストによって操作された流暢性が,変化の見落とし,および,変化の見落としの見落としに及ぼす影響を検討した.その結果,流暢性が高いことによって,変化の見落としの見落としが助長される一方で,流暢性が低いことによって,変化の見落としが低減することが示された.これらの結果は,仮説通り,二重過程理論によって説明された.

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© 2015 日本認知心理学会
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