日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第15回大会
セッションID: O1-06
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口頭1 《知覚・感性1》
物品の熟知性が把持の正確さに及ぼす影響
多田 美香里
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キーワード: 把持, 熟知性, 経験
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抄録
日常生活用品の把持については、物品によって握りやすいと感じる配置に違いがあると考えられる。また、観察者にとって通常は見かけることのない配置である場合よりも、通常よく使う配置である場合のほうが、判断は促進されると言われている。日常生活で接する機会の多い対象では、把持到達運動を繰り返し行った過去の経験から、その使用に応じた把持到達表象が生じるものと考えられる。そこで本研究では、日常生活における把持の経験が多く、どの部分をどのように把持すれば良いか熟知している物品と、把持の経験が少なく、どのように把持すれば良いかを十分に理解していない物品に対する把持の正確さについて、観察者と物品の位置関係および把持のしやすさについて検討した。その結果、把持に対する誤反応については、把持の経験による影響が大きいことが示された。
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© 2017 日本認知心理学会
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