日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第15回大会
セッションID: O7-06
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口頭7 《思考・言語》
フレーム選択における意図と潜在的処理
本田 秀仁白砂 大松香 敏彦植田 一博
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抄録
グラス内の水量(500ml中250ml入っている)を表現する際(半分空/一杯)、水量の変化(例:0mlから250mlになる)が影響を与えることが知られている。本研究では水量の変化に基づいたフレーム選択が意図的に行われているのかを検討した。
本研究では、500ml中250mlの水が入っているグラスを「半分一杯」、「半分空」、どちらのフレームがより自然かを選択させる課題と選択理由を記述させる課題を実施した。結果としてカバーストーリーで水量の変化を提示すると水量の変化を選択理由で述べる人が多く存在した(実験1)。一方、プライミング課題(グラス内の水量を回答)を実施後にフレーム選択を行うと、プライミング課題はフレーム選択に影響を与える一方で、選択理由にプラミング課題時の刺激について言及する人は皆無であった(実験2)。以上、フレーム選択は意図と同時に潜在的処理の影響を受けている可能性が示された。
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© 2017 日本認知心理学会
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