日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第22回大会準備委員会
セッションID: P1-10
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VRアバタがパーソナルスペースに与える影響
*畑 美緒*宮下 慶*三嶋 博之
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会議録・要旨集 オープンアクセス

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抄録
VR空間におけるユーザー同士の快適な空間であるパーソナルスペース(以下PS)はユーザー個人の特性に依存する可能性がある。本研究は「自意識の強さ」がVR空間におけるPSの大きさに与える影響を検討する。自意識尺度で自意識の強さを測定し,ストップディスタンス法でVR空間におけるPSを測定した。実験1(n=25)では男性と女性のアバタ1体どちらかを呈示し,実験2(n=14)では2体の男性アバタを隣り合わせに並べその2体の身長差の組み合わせが存在した。実験1ではVR空間における異性に対する抵抗感が公的自意識によって異なることを示し,自己への認知配分が高い私的自意識高群は他者の接近を許容したことが示唆された。一方,実験2においてはアバタ2体の身長差の効果が認められ、VR環境内でも錯視が発生した可能性がある。一方,自意識による違いは認められず,2体のアバタの異様さが圧迫感として認知されたかもしれない。
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