主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第23回大会
回次: 23
開催日: 2025/05/31 - 2025/06/01
ヒトの賭け行動を理解し予測することは、理論と実践の両面において重要な課題である。しかし、賭け行動には離散的な行動空間 (賭けに参加するか否か) と連続的な行動空間 (いくら賭けるか) の両方が伴うため、従来の意思決定理論とは異なる枠組みが必要である。本研究では、賭け行動の背後にある意思決定の個人差および個人内変化を説明可能な計算論モデルを開発し、行動実験を通じてその妥当性を検証した。ギャンブル課題における賭け行動データを91名分収集し、提案モデルの適合度を評価した。その結果、良好な適合を示す参加者が存在する一方で、一部の参加者では行動データと提案モデルの間に系統的な乖離が見られた。さらに、提案モデルと削減モデルの間でモデル比較を行ったところ、選択されるモデルは参加者毎に異なった。これらの結果は、提案モデルの妥当性を支持すると同時に、賭け行動の背後にある意思決定プロセスの参加者間異質性を示唆している。