コンクリート工学
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テクニカルレポート
コンクリートの表層透気試験方法の現状と課題
今本 啓一
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2015 年 53 巻 7 号 p. 606-613

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抄録
本稿は,鉄筋コンクリート構造物の非・微破壊による耐久性評価に向けたかぶりコンクリートの透気試験方法の研究について,RILEM TC 189-NEC(Non-Destructive Evaluation of the Covercrete),State-of-the-Art Reportの概要,国内での検討およびRILEM 230-PSC(Performance-based specifications and control of concrete durability)の活動概況も踏まえ,その現状と課題について述べるものである。Swiss Standardでは,構造体の耐久性におけるかぶりコンクリートの重要性が明記されており,その評価方法として表層透気試験方法が紹介されている。かぶり厚さとともにかぶりコンクリートの緻密度を評価することは,構造物の耐久性の検証をより高度なレベルで行う上で重要な事項になる。今後,透気試験の適用対象を明確にし,規格の制定および学協会指針への展開が今後必要であると考える。
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© 2015 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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