富津火力発電所においては,現在,容量12.5万kLのLNG地下式貯槽を2基増設している。本貯槽は安全性を確保しつつ,運用性の向上,コストダウンを指向し,東京電力フュエル&パワーとして初めて底版と側壁が一体化された剛結構造を採用した。剛結構造はピン結合構造と異なり,応力集中が発生しやすいために,設計や施工に関して多くの課題が残されていた。しかしながら,近年のRC非線形解析技術の向上や高流動コンクリートの開発等により実現が可能となってきた。本稿では,剛結構造を採用する際に実施した設計・施工の検討結果について報告する。