2022 年 60 巻 3 号 p. 268-274
2006年に開発した鋼繊維補強コンクリートを用いた柱梁の高効率接合工法(以下,TT-JOINT工法と称する)を,集合住宅建築において初適用した。仕口内で梁主筋を機械式定着できる特徴を生かし,仕口に取合う梁PCaをサイトプレキャストで作製した。さらに,躯体断面の大きい低層部分の梁をU字形のハーフPCaとすることにより,軽量化しつつTT-JOINT工法と組み合わせることで高効率な接合を実現した。また,建築工事においては実績が少ない高強度SFRCの圧送工法を適用するために,圧送実験を実施し,管内圧力損失を設定することで,本工事に適用した。