コンクリート工学
Online ISSN : 2186-2753
Print ISSN : 0387-1061
ISSN-L : 0387-1061
高層複合構法による建築物の施工
池田 宏俊佐藤 龍生竹村 寛恭中野 優
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 32 巻 4 号 p. 31-39

詳細
抄録

当物件で採用された高層複合構法は, エレベータシャフト等を配置したRC造のコア躯体と, それを取り巻く事務所スペースのS造フレームで構成される混合構造で, センターコア躯体と外周鉄骨は両端ピンの鉄骨ばりでつないでいる。水平力の大部分はセンターコアで負担し, 外周の鉄骨造は主に鉛直荷重を負担する。そのため鉄骨部は一般のS造に比べて軽量で加工度の低い部材を使用している。センターコアの施工には, 省力化のためにセルフクライミング機能のあるジャンピングフォームを採用した。このシステムの特長は, 最大ストローク4.2mのロングジャッキでスムーズなクライミングをする, 型枠の組立ての容易さ, 十分な鉄筋作業スペースの確保, 高い躯体精度の確保等である。鉄筋工事, 鉄骨工事にも積極的に工業化を取り入れ工事の省力化をすすめた。

著者関連情報
© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top