抄録
ガラス棟は, 吹抜容積250000m3のガラスアトリウムで, その大屋根は, 2本の大柱のみで支えられる特殊な構造形態を成す。その構造体の層間変位を支配する大柱の剛性を高めるために, 80N/mm2の高流動・高強度コンクリートを柱に充てんしている。敷地周囲は全て鉄道構造体に囲まれ, 地下21mの地下工事は逆打工法で進められた。ただし, 連壁と地下躯体は防振対策上, 縁が切られており, それに対応した特殊な逆打躯体工事が要求された。また, 地下2階中央には, 2層吹抜空間があり, 長さ60mのPCブリッジが切ばりとして, 地下1階に渡されている。これはプレキャストブロックを現場で連結し, プレストレスにより一体化された地下の橋となっている。