近年,低エネルギー電子と原子・分子の衝突実験において,熱フィラメントの替わりにレーザーや放射光を用いて原子を光電離させ,生成した光電子を電子源とする実験手法が開発され,100 meV以下の“超”低エネルギーにおいても single collision(一回衝突)条件下での実験が行われるようになった.この結果,これまで実験的に直接観測出来なかった超低エネルギーでの電子衝突断面積が測定されるようになり,種々の新しい知見が得られている.本稿では,single collision 条件下での超低エネルギー電子と原子・分子の衝突について,最近の我々の研究を中心に解説する.