原子衝突学会誌しょうとつ
Online ISSN : 2436-1070
重粒子線の動径線量
森林 健悟
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2014 年 11 巻 3 号 p. 73-

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抄録

動径線量はイオンと物質との相互作用を理解する上で重要な物理量であり,生命医科学の分野に広く応用されている.普及されている動径線量には,その動径に沿って付与する線量が大きく異なる二通りのモデルがある.これは,イオンと物質との相互作用の理論モデルが二通りあり,それらがそれぞれ異なった線量分布を導き出したためである.我々は,二通りの理論モデルの特徴を合わせ持つ動径線量分布計算モデルを新たに開発し,入射イオンのエネルギー領域により,従来の二通りの動径線量分布モデルのどちらかの傾向が現れるように自動的に振り分けることに成功した.

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© 2014 原子衝突学会
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