主催: 日本船舶海洋工学会
会議名: 令和6年 日本船舶海洋工学会 秋季講演会
回次: 39
開催地: Yokohama City Port Opening Memorial Hall
開催日: 2024/11/21 - 2024/11/22
p. 1031-1040
これまでの既存研究により、強い海流により波高が変化する可能性が指摘されている。海流の影響を補正する式として、宮崎(1981)の式が挙げられる。大型貨物船2隻に搭載した舶用Xバンドレーダーで波浪を計測した。対地船速と対水船速から、あるいはCMEMSのモデル値から、海流を推定した。ERA5の波周期・波向と上記2つの海流から増幅率を計算し、ERA5の有義波高に増幅率をかけ、レーダー計測値と比較した。実際に、レーダーで計測された波高は、増幅率が高いケースでERA5の有義波高よりも大きい傾向にあった。また、2隻のうち片方の貨物船のVBMについて、ERA5の波浪データと3Dパネル法から推定した値と、実船計測で得られた計測値とを比較した。増幅率を用いると、推定値と計測値の一致がやや向上した。