主催: 日本船舶海洋工学会
会議名: 令和6年 日本船舶海洋工学会 秋季講演会
回次: 39
開催地: Yokohama City Port Opening Memorial Hall
開催日: 2024/11/21 - 2024/11/22
p. 291-297
船舶の離着岸操船において,船体が岸壁の近傍を航行する際に側壁影響が作用することが知られている.安全な離着岸の検討を実施する上で,側壁影響等の離着岸時に生じる現象を評価することは重要である.側壁影響を評価するためには水槽試験が有効と考えられるが,水槽試験で側壁を設置することは容易ではない.
そこで本研究では,CFD解析を用いて側壁影響を検証することにより,水槽試験で用いる側壁である模擬岸壁の仕様を検討した.CFD解析の結果,模擬岸壁の深さによって船体に作用する流体力や模擬岸壁表面の圧力分布が変化し,模擬岸壁の長さを大きくすることで船体に作用する流体力が安定した値を取る結果を得た.これらの検討により,CFD解析において側壁影響が確認でき,水槽試験に用いる模擬岸壁の仕様検討の指針を得た.