主催: 日本船舶海洋工学会
会議名: 令和6年 日本船舶海洋工学会 秋季講演会
回次: 39
開催地: Yokohama City Port Opening Memorial Hall
開催日: 2024/11/21 - 2024/11/22
p. 503-507
本研究では、国際海運の2050カーボンニュートラル、北極海航路の商業利用化という動きに注目し、北極海航路において風力推進船導入の可能性を提案した。過去のある時間に北極海をエンジン航行する船舶に、推進力の補助として硬翼帆1枚を設置した場合、どれくらいエンジンの出力を減らすことができるのか計算を行った。その結果1航海あたり、エンジンの制動馬力を平均3.6%減少できることが示された。しかし風況によってはほとんど風力推進が見込めない航海もあり、ばらつきの大きい結果となった。さらに将来、北極海は海氷の融解とともに海面風速が強くなることも示され、海氷による航行難易度が低下するとともに風力推進の活用が期待される。