主催: 日本船舶海洋工学会
会議名: 令和6年 日本船舶海洋工学会 秋季講演会
回次: 39
開催地: Yokohama City Port Opening Memorial Hall
開催日: 2024/11/21 - 2024/11/22
p. 843-849
AISデータに関連付けられたHINDCAST情報による就航船の遭遇海象状態の統計値を用いることで、スペクトル疲労評価の精度が高くなってきが、依然として実船計測による疲労評価結果とは差がある。この差は、解析上の取り扱いによる確定的な偏差と解析に用いる統計値データと実現象との確率的な差に由来すると考えられる。確率的な差は、或る程度の期間の疲労被害の累積を考えると、確定的な差の周りに収束すると考えられる。また、応力範囲の確率分布の特性値も、ある一定値で代表させることができると考えられる。長期の累積疲労被害を予測するためのデータを実船計測から取得し、解析で得る応力変動の特性値に適用することで、応力計測から計算された疲労被害度の累積を推定できることを確認した。