調理科学
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加工玄米の炊飯に及ぼす加熱前浸漬操作の影響
山崎 妙子福場 博保
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1983 年 16 巻 2 号 p. 110-115

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抄録
加工玄米の炊飯に及ぼす予備操作の影響について検討し,次の結果を得た.
1.加工玄米は,浸漬時間が長いほど,また,浸漬水温が高いほど吸水率が大となり,300分浸漬すると水温10℃では58.0%,20℃では98.9%,30℃では181.8%吸水した.
2.加工玄米の炊飯は,精白米と同様に米重量に対して加水比1.5としても,加熱前に予備操作として浸漬吸水を十分にしておけば,ほぼ良好な米飯にすることが可能で, 水温1 0℃では300分, 20℃では180分余り, および30℃では120分余り浸漬すると,米飯の性状は,水温20℃に60分間浸漬して加水比2.0以上で炊飯した場合とほぼ同様な値を示し,通電時間はそれらの約1/2に短縮された.
3.十分に吸水させた加工玄米の炊飯は,通電時間が短縮される.また米飯の糊化度も上昇する.
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© 一般社団法人日本調理科学会
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