調理科学
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市販食塩代替塩味料の食塩代替効果について
竹内 信子近藤 栄昭
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1983 年 16 巻 3 号 p. 177-181

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抄録

市販の食塩代替塩味料(以下,代替塩)の食塩代替性について,食パンとすまし汁に市販の代替塩を添加して,食塩代替の可能性を官能検査法を用い検討した.試料はそれぞれ,65%代替塩を添加したもの(「65%代替塩食パ」ン,「65%代替塩すまし汁」),99%代替塩を添加したもの(「99%代替塩食パン」,「99%代替塩すまし汁」),65%代替塩中に含まれるNaClと同量になるように基準量の35%のNaClのみを添加したもの(「65%減塩食パン」,「65%減塩すまし汁」)を調整し,官能検査を行ない次のような結果を得た.
1.食パンについては,食塩を添加した「標準食パン」が最も好まれ,次いで「65%代替塩食パン」,「65%減塩食パン」の順で好まれ,「99%代替塩食パン」が最も好まれなかった.
2.すまし汁については,食塩を添加した「標準すまし汁」が最も好まれ,次いで「65%代替塩すまし汁」,「65%減塩すまし汁」の順で好まれ,「99%代替塩すまし汁」が最も好まれなかった.
3.市販の65%代替塩を添加したものは,65%代替塩中に含まれるNaClと同量のNaClのみを添加したものに比べ,より強い塩味を呈する事が明らかになった.

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