日本調理科学会誌
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大麦β-グルカンの添加が各種調理食品の嗜好性に及ぼす影響
瀬尾 弘子浜田 陽子高橋 恭子香西 みどり畑江 敬子杉山 宏椿 和文
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2004 年 37 巻 2 号 p. 180-188

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抄録

大麦βグルカンを各種調理食品に添加し,嗜好特性および物性特性について検討した結果,以下の結論を得た. 大麦βグルカンを各種調理食品に添加して利用することが可能であった. 1)各種調理食品への利用可能濃度を明らかにした. 2)膨化調理食品では添加量の増加に伴い膨化が抑制され,比容積が減少した. 3)測定したいずれの調理食品においても,添加量の増加に伴いL値は減少,a値は増加し,全体に黒味を帯びた色になった. 4)固形の調理食品においては,添加量の増加に伴い硬さが増し,凝集性は低下する傾向が見られた. 5)利用可能添加濃度の大麦βグルカンを添加した白飯味噌レ汁を1日1回食することで,約4gの食物繊維摂取が可能であった.

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