広島県内の小学校給食における郷土料理の提供実態と導入方法を検証した。公的機関が発行した料理集を含む4文献を用いて45品の郷土料理を選定し,小学校の学校給食献立における提供状況を把握した。郷土料理の平均出現数は6.0品/年であり,統一献立の方が独自献立よりも提供数が多かった。併せて栄養教諭等に調査した結果,郷土料理の提供に関して「広島県の郷土料理であることを知らなかった」や「作業工程が複雑で時間に間に合わない」との理由が挙げられた。郷土料理の周知や大量調理に対応した調理工程の提案に意義があると考えられる。
文献すべてに掲載されていた7品についてはスチームコンベクションオーブンを使用した新調理工程を立案し,官能評価ならびに理化学的比較を行いすべての料理で学校給食での導入可能性が示唆された。
今後は衛生上学校給食での提供が難しい郷土料理の継承方法や,学校給食で郷土料理を提供することで食文化の継承に寄与することが期待される。
抄録全体を表示